本文へ移動

医療用語集

あ行か行さ行た行な行は行|ま行|や行ら行|わ行|

あ行

育薬(いくやく)

すでに市販されている薬品を使用している患者の状態や,使用方法による効果や副作用を調査し,より適切な使用法を完成させようという研究や考え方。
 

一日許容摂取量(いちにちきょようせっしゅりょう)

食品に用いられたある特定の物質について、生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量を、体重1kgあたりで示した値をいう。単位はmg/kg/day。 具体的な算出方法は、動物実験によって悪影響が見られなかった最大の量(無毒性量、NOAEL)を安全係数で割って求める。安全係数としては、一般にマウスやラットなど実験動物とヒトとの種の違いを考慮して10倍をとり、さらに個人差を考慮して10倍を乗じた100倍を用いる。
 

一般薬(いっぱんやく)

医師による処方箋を必要とせずに購入できる医薬品のことである。市販薬、家庭用医薬品、大衆薬などとも呼ばれる。また、金融業界のOTC取引(Over The Counter カウンターごしの)をもじって、OTC医薬品ともよばれる。
 

医薬品添加物(いやくひんてんかぶつ)

製剤に含まれる有効成分以外の物質。製剤化を容易にする、品質の安定化を図る、有用性を高めるなどの目的で、ほとんどすべての医薬品に添加されている。用途により、賦形剤、安定剤、保存剤、緩衝剤、矯味剤、懸濁化剤、乳化剤、着香剤、溶解補助剤、着色剤、粘稠剤などと呼ばれる。これらは製剤の投与量において薬理作用を示さず、無害でなくてはならないが、アレルギーなどの有害反応を引き起こすことがあるので、注意を要する。
 

医療過誤(いりょうかご)

医療における過誤によって患者に被害が発生することである。医療ミスともいう。
 

医療用医薬品(いりょういやくひん)

医療用医薬品は、主に病院などの医療機関の医師の診断と処方に基づき使用される医薬品である。効き目が強く、ときに重大な副作用を起こす危険性があるため、医師が患者の症状や体質などに応じて使用を指示する必要がある。対象となる疾患も多岐にわたる。
 

MR (えむあーる)

メディカル・リプレゼンタティブ。医薬品の適正使用のため医療従事者を訪問すること等により、医薬品の品質、有効性、安全性などに関する情報の提供、収集、伝達を主な業務として行う者のことを指す。
 

お薬手帳(おくすりてちょう)

薬識手帳(やくしきてちょう)とは、日本国において調剤薬局や医療機関にて調剤された薬の履歴(服用歴)をまとめた手帳のことである。
 

オレンジブック (おれんじぶっく)

「医療用医薬品品質情報集」の呼称。 FDA(米国)が年に1回発行し、毎月アップデートされているジェネリック医薬品と先発医薬品の同等性の判定結果を掲載した公文書で、いわばジェネリック医薬品を選定するうえでのガイドブック的存在です。この本の表紙がオレンジ色であることから「オレンジブック」といわれています。
 

オブラート (おぶらーと)

日本ではデンプンから作られる水に溶けやすい半透明の薄い膜のことを指す。薬品や菓子などを包み、そのまま体内に摂取することができる。名称の由来はラテン語のオブラトゥス(oblatus、楕円形)から。 オブラートはデンプンを糊化させたものを急速乾燥して生成される。水分を10パーセントから15パーセント程度まで急速に乾燥させることで、デンプンが老化せず糊化状態が保たれる。 菓子用のオブラートの厚さは40マイクロメートル、薬用のオブラートの厚さは20マイクロメートルである。
 

か行

改良医薬品(かいりょういやくひん)

医療用医薬品で新規に厚生労働省の承認を得て、薬価基準に収載されたものを新薬(新医薬品)と呼ぶ。既存の医薬品の有効成分と同一の薬効、適応症でありながら、化学構造が異なっている薬を改良型医薬品という。新薬として登場したときには、業界用語で「ゾロ新」と呼ばれている。特許の切れた既存医薬品と同一の成分である後発医薬品(ジェネリック、ゾロ)とは区別される。
 

化学療法薬(かがくりょうほうやく)

原微生物に対して殺菌作用、あるいは発育抑制作用(静菌作用)を持つ化合物や、抗がん、抗腫瘍活性を持つ化合物のうち化学的に合成されたものを化学療法薬という。同様の作用を有し、微生物が産生するものは抗生物質と呼ばれている。微生物由来の化合物の合成類縁体も抗生物質に含まれる。 代表的な感染症の化学療法薬としては、その骨格に基づきサルファ剤、キノロン剤、アゾール剤などがある。
 

画期的医薬品(かっきてきいやくひん)

医療用医薬品で新規に厚生労働省の承認を得て、薬価基準に収載されたものを新薬(新医薬品)と呼ぶ。画期的医薬品(ファースト・イン・クラス)は、特に新規性・有用性が高く、化学構造も従来の医薬品と基本骨格から異なり、従来の治療体系を大幅に変えるような独創的医薬品をいう。新薬の薬価算定における3つの補正加算のうちの1つ、「画期性加算」がつけられる。新薬としては、「ピカピカの新薬」が縮まって、業界用語では「ピカ新」と呼ばれている。
 

漢方薬(かんぽうやく)

伝統中国医学の一種で、日本で独自に発展した漢方医学の理論に基づいて処方される医薬品。
 

疑義照会(ぎぎしょうかい)

医師の処方箋に疑問や不明点がある場合、薬剤師が処方医に問い合わせて確認すること。薬剤師法第24条に「薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによつて調剤してはならない」と規定されている。
 

気剤(きざい)

漢方方剤の分類で気の衰え、停滞、上衝などを改善する処方を気剤という。漢方医学において気・血・水の考え方は非常に重要であり、特に大きな意味での「気」は生命活動における根本的エネルギーにあたる。
 

基礎代謝量(きそたいしゃりょう)

何もせずじっとしていても、生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動で必要なエネルギーのこと。相当するエネルギー量(熱量)は、成長期が終了して代謝が安定した一般成人で、一日に女性で約1,200、男性で約1,500キロカロリー(kcal)とされている。 消費量は骨格筋、肝臓、脳が半分以上を占める。 年齢・性別毎の標準的な一日あたりの基礎代謝量は基礎代謝基準値×体重で求めることができる。
 

拮抗薬(きっこうやく)

アンタゴニスト、拮抗剤(?ざい)、拮抗物質(?ぶっしつ)、遮断薬(しゃだんやく)、ブロッカーとも呼ぶ。作用自体はないが受容体に可逆的に結合するため、濃度支配的に受容体が本来のリガンド分子と結合する部位を奪い合うことでアゴニストの作用を阻害する競合的拮抗薬(コンペティティブ・アンタゴニスト)と、受容体の結合定数に影響を及ぼしたり受容体と不可逆的に結合するなどしてアゴニストの作用を阻害する非競合的拮抗薬(ノンコンペティティブ・アンタゴニスト)がある。 アンタゴニスト存在下で、アゴニストによる濃度-作用曲線(ドーズ・レスポンスカーブ)を描かせると、競合的拮抗薬の場合では高濃度側へのカーブシフトが起こり、非競合的拮抗薬の場合は最大反応の低下が起こる。
 

逆作動薬(ぎゃくさどうやく)

受容体に結合し構成的活性を減弱させる物質。一般に,受容体は不活性型で存在し,アゴニストと結合することにより活性型に変化し機能発現する.しかしながら,ある種の受容体(たとえばGABA受容体)はアゴニストが存在しなくても不活性型と活性型の平衡で共存し、細胞内シグナルを活性化している.このとき一般的なアゴニストは活性型受容体に結合することにより不活性型と活性型の平衡を活性型優位の方向にずらしよりシグナルを増幅する.競合アンタゴニストは,アゴニストとの結合を妨げ、アゴニストによる受容体の活性化を妨げるが、活性型/不活性型の平衡は変えない。一方,逆作動薬は不活性型受容体への親和性が高く,平衡を不活性型受容体優位の方向へずらし、細胞内シグナルの発生を抑制する。
 

去痰薬(きょたんやく)

痰をはき出すのを容易にする薬。気道分泌を促進して痰をうすめるとともに気管支粘膜面を粘滑にして痰の排出を助けるものや,痰を溶解させ流動性を与えるものなどがある。
 

経皮吸収型製剤(けいひきゅうしゅうがたせいざい)

皮膚に密着させて用いる製剤であるが、皮下の血管から血液に取り込まれることにより、皮膚やその近くの組織ではなく全身への作用を期待する。狭心症に用いるニトログリセリンや硝酸イソソルビド、更年期障害に用いるエストラジオール、また、癌性疼痛時に用いるフェンタニル製剤があげられる。
 

血漿分画製剤(けっしょうぶんかくせいざい)

人の血液から作り出される「くすり=医薬品」を総称して「血液製剤」と呼ぶ。 血液製剤は大別すると「全血製剤」、「血液成分製剤」、「血漿分画製剤」に分類されます。 下図のとおり、「血漿分画製剤」とは、血漿(プラズマ)と呼ばれる液体を分画・精製した各種「タンパク質」製剤のこと。
 

血清アルブミン(けっせいあるぶみん)

一群のタンパク質に名づけられた総称で、卵白(albumen)を語源とし、卵白の構成タンパク質のうちの約65パーセントを占める主成分タンパク質に対して命名され、さらにこれとよく似た生化学的性質を有するタンパク質の総称として採用されている。 代表的なものに卵白を構成する卵アルブミン、脊椎動物の血液の血漿に含まれる血清アルブミン、乳汁に含まれる乳アルブミンがある。 アルブミンは一般的に肝臓で生成される。アルブミン濃度が低下している場合は、肝疾患、ネフローゼや栄養失調が疑われる。
 

健康食品(けんこうしょくひん)

健康の保持増進に役立つものであると機能が宣伝され販売・利用されることで、学術的な認識とは独立して社会的な認識においては他の食品と区別される一群の食品の呼称である。
 

健康増進法(けんこうぞうしんほう)

国民の健康維持と現代病予防を目的として制定された法律。平成13年に政府が策定した医療制度改革大綱の法的基盤とし、国民が生涯にわたって自らの健康状態を自覚するとともに健康の増進に努めなければならない事を規定、制定したものである。
 

抗インフルエンザ薬(こういんふるえんざやく)

インフルエンザウイルス自体に対する治療としては抗インフルエンザ薬しか無いが、その効果は根本的なものではなく発症後早期(約48時間以内)に使用しなければ効果が無い。
 

向精神薬(こうせいしんやく)

広義には、中枢神経系に作用し、生物の精神活動に何らかの影響を与える薬物の総称。 日本においては、麻薬及び向精神薬取締法で個別に指定された物質を狭義に指す。
 

抗生物質(こうせいぶっしつ)

微生物が産生し、ほかの微生物など生体細胞の増殖や機能を阻害する物質の総称。一般に旧来より「抗菌薬(英語: Antibacterial drugs)」と同義に用いられる。 1990年頃には、天然由来の抗生物質は5000~6000種類があると言われ、約70種類(微量成分を含めると約100種類)が実用に使われている。この他にも半合成抗生物質も80種が利用されている。
 

後発医薬品(こうはついやくひん)

特許が切れた医薬品を他の製薬会社が製造或は供給する医薬品である。ジェネリック医薬品とも言われる。特許の対象は、有効成分、製造方法、効能効果、用法用量など多岐にわたる。なお、後発医薬品に対して先発の新薬は先発医薬品と呼ばれる。
 

抗ヒスタミン薬(こうひすたみんやく)

ヒスタミンの作用を抑制する薬品である。特にH1受容体拮抗薬を指す。抗ヒ剤と略称することもある。
 

さ行

催吐薬(さいとやく)

嘔吐を誘発させることによって胃の内容物を吐かせることを目的とした薬である。 主に異物や毒物を飲み込んでしまった場合の対処として使用される。経口薬、注射薬がある。 中枢性催吐薬の場合、その薬理作用は延髄の嘔吐中枢を刺激することにより催吐作用を発揮する。
 
 

サプリメント

アメリカ合衆国での食品の区分の一つであるダイエタリー・サプリメント (dietary supplement) の訳語で、狭義には、不足しがちなビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養補給を補助することや、ハーブなどの成分による薬効の発揮が目的である食品である。ほかにも生薬、酵素、ダイエット食品など様々な種類のサプリメントがある。
 

ジェネリック医薬品(じぇねりっくいやくひん)

先発医薬品と治療学的に同等であるものとして製造販売が承認され、一般的に、開発費用が安く抑えられることから、先発医薬品に比べて薬価が安くなっている。
 

止瀉薬(ししゃやく)

いわゆる下痢止めの薬のことである。急性下痢症では下痢が毒素を排出する重要な現象なのでみだりに止瀉薬をもちいるのは好ましくはないが、毒素がないのに下痢がおこり患者が苦しんでいる場合は積極的に用いるべきである。激しい下痢では電解質代謝異常や脱水症状がおこるので抗菌薬、輸液、食事もあわせて考えるべきである。
 

徐放製剤(じょほうせいざい)

放出制御製剤のひとつ。製剤からの有効成分の放出を遅くすることにより、服用回数を減らし、血中の有効成分濃度を一定に長時間保つことにより、副作用を回避する。最もよく用いられているのが、経口投与製剤であるが、これは形態からシングルユニット型とマルチプルユニット型に分類される。
 

処方箋(しょほうせん)

診療所や病院などの医療機関を受診した結果、医師、歯科医師、獣医師が作成(処方)し、投与が必要な医薬品とその服用量、投与方法などを記載した薬剤師に対する文書である。2010年まで「箋」の文字が常用漢字に含まれていなかったため、法令では「処方せん」と表記される。
 

新三種混合ワクチン(しんさんしゅこんごうわくちん)

麻疹、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)、風疹の三種の生ワクチンが混合されたワクチンで、MMRワクチンとも呼ばれる。 MMRとは、麻疹(measles)、流行性耳下腺炎(mumps)、風疹(rubella)の頭文字を取った物である。
 

スクリーニング

ふるいにかけて条件に合うものを選び出すこと
 

制酸薬(せいさんやく)

胃腸薬の一種で、胃酸を中和する医薬品である。制酸剤とも呼ばれる。胃内のpHを上昇させ胃粘膜を保護し、胸焼けなどの症状を軽減させる。
 

生物学的製剤(せいぶつがくてきせいざい)

最先端のバイオテクノロジー技術によって生み出された医薬品で、関節リウマチに対しては2003年から国内での使用が開始されている。これまでの抗リウマチ薬に比べて薬剤費が高価だが、有効性にかなりの期待ができる薬剤で、特に関節破壊抑制効果に優れていることが知られている。リウマトレックスを中心とする治療で充分に病勢のコントロールが出来ない場合、出来るだけ早期に生物学的製剤を導入して関節破壊を防ぐという治療指針が国際的にも広く受け入れられている。
 

舌下剤(ぜっかざい)

口の中に含み、舌下におき溶かして使用する薬剤のこと。狭心症の発作時に服用されるニトログリセリンなどがこれにあたり、おいた錠剤から溶け出した薬効成分が、口腔の粘膜から吸収され、直接血流に入り冠状動脈に達して効果を発揮する。
 

専門薬剤師(せんもんやくざいし)

各種の専門分野の新薬開発や治療方法の研究などを行う 「最先端を行く薬剤師」のこと。 08年から実施された制度で、今後薬剤師の新しいあり方として注目されている。 日本病院薬剤師会が認定している専門薬剤師が有名で、がん専門薬剤師 ・感染制御専門薬剤師 ・精神科専門薬剤師 ・妊婦・授乳婦専門薬剤師 ・HIV感染症専門薬剤師の5種類があります。
 

創薬(そうやく)

医学、生物工学および薬学において薬剤を発見したり設計したりするプロセスのことである。
 

速崩性錠剤(そくほうせいじょうざい)

錠剤の取り扱いやすさを残したまま、錠剤が口腔内で唾液または少量の水で崩壊することにより飲み込みやすくした製剤。錠剤は、投与量が正確であり、簡便性の面からも内用薬の中で最も好まれ汎用される剤形ではあるが、嚥下困難な高齢者や小児患者には服用しにくく、水分摂取が制限されている場合には不適切な場合もある。このような患者にも容易に服用できる錠剤として開発されたが、突発的な症状のとき、水がなくても服用できることから、OTC薬にも応用されている。
 

た行

治験(ちけん)

医薬品もしくは医療機器の製造販売に関して、薬事法上の承認を得るために行われる臨床試験のことである。元々は、「治療の臨床試験」の略であるという
 

調剤(ちょうざい)

医師・歯科医師・獣医師から発行された処方箋に基づき、医薬品を交付すること。一部の例外を除き、薬剤師の独占業務である。
 

貼付剤(ちょうふざい)

粘着剤に医薬品を混ぜて布などに塗り、皮膚に貼付して用いる製剤。はりぐすり。
 

鎮咳薬(ちんがいきょたんやく)

咳を鎮め、痰を喉から喀出しやすくする目的で処方される医薬品。単独で服用するものと、総合感冒薬などに配合される場合とがある。内服薬の他、トローチやドロップの剤型で販売されるものもある。
 

鎮吐薬(ちんとやく)

鎮吐薬は、悪心の持続により食欲減退・栄養障害に陥る場合、嘔吐が続いて低カリウム血症・アルカローシス・脱水を起こす場合に用いられる。
 

凍結製剤(とうけつせいざい)

凍結した状態で製剤化されたプレミクスト製剤のことをいう。通常のプレミクスト製剤に共通のメリットを享受しながら、凍結することで、液中で不安定な薬剤もクローズドシステムとして使うことが可能となる。院内製剤として良く利用される注射用抗菌剤などは特に便利。製薬会社にとっては製品差別化にもつながる。
 

糖衣錠(とういじょう)

コーティング錠の一種。錠剤のうち、表面を糖でコーティングしているもの。 フィルムコーティング錠では被覆が足りないくらい凄い味の薬の場合に使われる。表面は糖なので、甘味がある。
 

投薬(とうやく)

病気や症状に応じて薬を与えること。
 

毒性試験(どくせいしけん)

毒性試験の目的は、ヒトでの初めて投与する量に関する情報、安全な投与期間に関する情報、薬物の生理学的並びに毒性的作用の特徴に関する情報を得ることにある
 

ドライシロップ

甘味をつけた散剤または顆粒剤。水などに溶かして服用する。
 

頓服(とんぷく)

食後など決まった時間ではなく,発作時や症状のひどいときなどに薬を飲むこと
 

な行

生ワクチン(なまわくちん)

毒性の弱い、もしくは毒性を弱めた細菌・ウイルスを生きたまま使うワクチン。痘苗(とうびょう)・BCG・ポリオ生ワクチンなどがある。生菌(せいきん)ワクチン。
 

二重盲検試験(にじゅうもうけんしけん)

特に医学の試験・研究で、実施している薬や治療法などの性質を、医師(観察者)からも患者からも不明にして行う方法である。プラセボ効果や観察者バイアスの影響を防ぐ意味がある。この考え方は一般的な科学的方法としても重要であり、人間を対象とする心理学、社会科学や法医学などにも応用されている。
 

乳糖(にゅうとう)

ブドウ糖とガラクト-スが結合したもので、善玉菌である乳酸菌の栄養となる成分。 腸内ではラクターゼという酵素により分解、吸収される。
 

は行

発泡錠(はっぽうじょう)

炭酸水素ナトリウムとクエン酸または酒石酸を含み,わずかな水分で炭酸ガスを発生して発泡し、速やかに崩壊する錠剤。制酸剤や鎮痛剤の錠剤がある。また、局所適用の膣錠は多くが発泡錠になっており、挿入された錠剤中の薬物が発泡によりまんべんなく行き渡るようになっている。用時溶解して用いるうがい薬などの錠剤にも用いられる。
 

不活化ワクチン(ふかつかわくちん)

ヒトなどの動物に接種して感染症の予防に用いる医薬品。毒性を無くしたか、あるいは弱めた病原体から作られ、弱い病原体を注入することで体内に抗体を作り、以後感染症にかかりにくくする。弱いとはいえ病原体を接種するため、まれに体調が崩れることがある。 接種方法としては皮下注射、筋肉内注射が多いが、経口生ポリオワクチン(OPV)のように直接飲む(経口ワクチン)ものやBCGのようなスタンプ式のもの、変則的接種方法として、皮内注射などもある。
 

副作用(ふくさよう)

狭義には「医薬品の使用に伴って発現した好ましくないできごとのうち当該医薬品との因果関係が否定できないもの」を、広義には「医薬品の使用に伴って生じた治療目的に沿わない作用全般」を指す。
 

服薬指導(ふくやくしどう)

、薬剤師が患者に対して処方薬の情報提供を行うことである。
 

粉末吸入剤(ふんまつきゅうにゅうざい)

粉末状の吸入剤。吸入剤は、従来、エアゾール剤が多かったが、噴霧に用いられるフロンガスの使用が禁止となり、ガスを使用しない粉末吸入剤が多く使われるようになった。
 

放射性医薬品(ほうしゃせいいやくひん)

特定の臓器や細胞に集まりやすい薬に微量の放射性同位元素(RI)を組み合わせたもの。静脈注射などで体内に入れ、薬が放つ放射線を撮影する。患者に苦痛なく、乳がんや前立腺がんの転移や腎機能の診断などができる。
 

保険診療(ほけんしんりょう)

日本において民間企業の従業員に適用される公的医療保険である。
 

母子感染(ぼしかんせん)

母体から病原体(ウイルスや菌など)が赤ちゃんに感染すること。胎盤を通じた感染、分娩時の産道感染のほか、母乳を介しての感染もあります。
 

や行

薬剤管理指導業務(やくざいかんりしどうぎょうむ)

入院患者の薬歴管理と服薬指導を介して患者の薬物療法への認識を向上させ、また患者から得られた情報を医師にフィードバックすることにより薬物療法を支援する業務である。
 

薬剤経済学(やくざいけいざいがく)

医薬品の経済性・効率性を評価し、費用対効果を検証する学問。薬剤を消費して発生する費用と目標とする治療結果(アウトカム)を測定し、薬剤の臨床的効果と経済的効率の両面を評価する。
 

薬剤師(やくざいし)

「調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保する」高度専門職業人である。現在日本でこの資格を得るには6年制の薬学部を卒業後、薬剤師国家試験に合格しなければならない。以下、主に日本の薬剤師について述べることとする。
 

薬剤師国家試験(やくざいしこっかしけん)

薬剤師法に規定される国家試験である。薬剤師として必要な知識及び技能の確認を目的とするものであり、少なくとも年1回行われる。
 

薬事法(やくじほう)

日本における医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器に関する運用などを定めた法律である。 目的は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに、医療上特にその必要性が高い医療品及び医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることにある(1条)。この制度趣旨に基づき、行政の承認や確認、許可、監督等のもとでなければ、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器の製造や輸入、調剤で営業してはならないよう定める。
 

薬疹(やくしん)

薬剤及びその代謝産物が原因となって起こる皮膚粘膜反応のこと。
 

薬物代謝(やくぶつたいしゃ)

動植物における代謝の様式のひとつ。薬、毒物などの生体外物質(ゼノバイオティクスXenobiotics、異物ともいう)を分解あるいは排出するための代謝反応の総称である。これらを行う酵素を総称して薬物代謝酵素という。全体的には対象物質の親水性を高め分解・排出しやすくする傾向がある。
 

薬物動態学(やくぶつどうたいがく)

生体に投与した薬物の体内動態とその解析方法について研究する学問である。生体に薬物を投与した後に体内でどのような動態を示すかを明らかにすることが薬物動態学の目的の一つである。
 

薬力学(やくりきがく)

薬物の動物、微生物、もしくはその中の寄生生物に対する生化学的、生理学的影響、生体内での薬物の作用の機構、または薬物の濃度と作用の関係などを研究する学問である 。
 

薬歴簿(やくれきぼ)

「薬剤服用歴管理記録簿」の呼び方をを簡略化し、薬歴あるいは薬歴簿と呼ぶ。調剤や販売したお薬の他に、今どのようなお薬を服用しているかを記録し患者様の体質やアレルギー、お薬等に関する患者様からの質問、患者様に説明した内容などを記すもの。お薬の飲み合わせ(相互作用)はないか、重複はないかをチェックすることができる。
 

薬価基準(やっかきじゅん)

医療保険の対象となる医薬品の基準価格。厚生労働省が決定。
 

輸血用血液製剤(ゆけつようけつえきせいざい)

輸血用血液製剤には、「赤血球製剤」、「血漿製剤」、「血小板製剤」、「全血製剤」があり、血液を遠心分離し、赤血球、血漿、血小板の3種類の成分である「赤血球製剤」、「血漿製剤」、「血小板製剤」に分け、患者さんが必要とする成分だけを輸血する「成分輸血」が主に行われている。
 

ら行

利尿薬(りにょうやく)

尿量を増加させる作用を持つ薬物の総称である。尿は水分や電解質を体外へ排出する最も効果的な手段である。尿は腎臓でつくられるが、腎臓は体内の状況に応じて尿の量や濃度を調節し、全身の体液を一定に保つよう制御している。利尿薬は、この調節機構が適切にはたらかない病態などにおいて、水分を体外に排出するために用いられる。
 

臨床試験(りんしょうしけん)

厚生労働省による承認前の薬剤(医薬品候補)などを、実際に、患者や健康な人に投与することにより、安全性(副作用の有無、副作用の種類、程度、発現条件など)と有効性(効果、最適な投与量・投与方法)を確かめる目的で行われる試験のこと。治験ともいう
 

レセプト

患者が受けた診療について、医療機関が保険者(市町村や健康保険組合等)に請求する医療費の明細書のことである。診療報酬明細書(医科・歯科の場合)又は調剤報酬明細書(薬局における調剤の場合)ともいう。医療機関では単にレセということが多い。
 

レセプトコンピュータ

レセプト(診療報酬明細書)を作成するコンピュータの事を指す。一般的にはレセコンと略される。
 
 お問い合わせはこちら
※お薬についてのご相談なども受け付けております。
 お気軽にご相談下さい。
TOPへ戻る